春を探しに その①
行先は西、とだけ決めてちょいと旅行に行ってきました。
出発は4月27日の夜。
いや、でもこの日、この夜、私の住んでいる場所は大雨洪水波浪警報、山間部は土砂災害に注意っていうのが出るほどの、横殴りの雨、ワイパー効かない夜のハリケーン。
ま、雨が降っているなら止むまで走り続ければいいかと、出発。
旅の出発は夜がいい。
道も空いているし、夜から朝へと変化する空の色、それとともに少しずつ目覚め始める街や人々を見ながら走るのは結構気分がいいし。。
それに走っているときは、ラジオの深夜放送を聴きながらなのですが、これもいいんです、懐かしくって。
今はほとんど聴きませんが、学生時代はよく聴いてましたから。
当時は自分の部屋にテレビは無かったし、携帯もない、電話の子機もない、インターネットはもちろん、パソコンだってなかったです。
だからBGM代わりに部屋でラジオをよく聴いてました。
今思えば、笑ってしまいますが、部屋でラジオを聴きながら勉強する、っていうのが、なんか大人っぽく感じてましたから。
他にも、ラジオから流れる音楽をカセットテープに録音して自分専用のミュージックテープを作ったりもしました。
レーベルも手書きで作ったし。
ま、今時カセットテープなんて、日本語学校の聴解の授業でしか使わないでしょうね。
そういえば、今時の生徒はみなipodですから、ラジカセやテープレコーダーの絵を見せても、何ですか、それ??って反応されたなぁ。
で、日付が変わってしばらくすると、ホントに止みました、雨。
三重県あたりだったかな?
そして和歌山県で朝を迎えました。
本当にいい天気。
後で聞いた話ですが、うちの地元ではそのころまだ大雨だったんですって。
、どこまで行こうかなって思いながら走り続けて、とうとう、本州最南端、串本町の潮岬まで来ちゃいました。
空とても青く、海はきれいな紺碧色、山を見れば緑はどこまでも深く濃い。
いいところだ、和歌山南紀。
ここが折り返し地点かな、と勝手に決めて車をUターン。
次は、一度訪ねてみたかった、クジラの町、太地へ向かいました。
天気は晴れ、しかも晴れ過ぎてて暑いくらい。
なんかテンション上がってきたかも。
そしてここがクジラの町、太地町。
出迎えてくれたのは二頭の空飛ぶクジラ、たぶんセミクジラかな?
そして太地町のクジラときて忘れてならないのはこれでしょう。
抱壷庵さんのクジラの土鈴(どれい)。
西村しのぶが、紀伊半島で最も垢抜けている民芸品と絶賛したほどのもの。
抱壷庵へ行くまではちょっチ、不安だったんです。
ここは不定休ですから、行ったけど誰もいなかった、なんてことになったらどーしよーって。
そしたら本当に留守にしますって紙が貼ってあったんです。
呆然自失してたら、奥からご主人の姿が。
話を聞くと、これから留守にするのだとか。
忙しいのに申し訳ないと思いつつも、ホントに良かった。
これで来年の7月あたりまでの運とツキ使い果たしたかな?
色々な種類のクジラの土鈴があり、しかもすべて手作りですから同じものはありません。
迷いに迷って選んだのがこの子たち。
尾っぽを持って軽く振るといい音するんです。
こちらは箸置き。
イルカのオカリナ、名付けて『いるかりな』
どれもいい表情してて気に入ってます。
この後、太地町のクジラ博物館へ。
生まれて初めてクジラのショーというのを見ました。
イルカやシャチなら分かるんですがね、クジラとは。
それは次回に。