DVD作品

 授業でDVD作品の観賞をするのですが、この作品を選ぶのが難しい。
 なんせ彼ら生徒っていうのは、何がいいか、何が観たいのかは分からないくせに、何が嫌かははっきり言うのですから。
 なんか観たい映画あるって聞いても、なんも答えないから。
 男子生徒はアダルトなんて言いますけど、実際流したら皆の前で平然と観る度胸なんて、絶対ないの分かっているんですが。
 皆、家にあるんでしょ??持ってきたらそれを流すよって言っても、持ってきませんから。
 当たり前か。

 中々クラス全体で楽しんで観られる作品は無いものですね。
 DVDになると、食いつくように夢中になって観る生徒と、この時間は睡眠時間だと言わんばかりに寝ちゃう生徒って分かれますから。
 ムズイ。
 比較的反応が良かったものというのもあります。
 ああ、これは皆が面白いと感じたんだろうな、ってこちらが分かるもの。
 そういうのって、作品が終わって教室の明かりを付けた時の生徒の反応を見れば分かります。
 また、観賞している時も、暗いので顔は見えませんが、教室の空気、といいますか、雰囲気なんかでも。
 伝わってくるんです、生徒の反応が。
 今、どんな気持ちで観ているのかっていうのが。
 
 例えば、天空の城ラピュタ
 脱出のシーンの時は皆がハラハラしているって分かるし、(失敗したときにああ!!って声も聞こえましたし)成功して戻る時のホッとしたように空気が緩んでいくのも伝わってきます。
 ホント見ててこっちが楽しくなるくらい。
 
 カリオストロの城のときは、銭形警部の最後のアノ有名なセリフに皆思わず笑っていましたし。
 やっぱ、ここで笑うか。
 私も初めてこの作品を観て、初めてこのセリフを聞いた時はもう…
 聞いてるこっちが恥ずかしくなるよって感じでしたから。
 
 でもこんな作品に依存した授業じゃいけませんな、やっぱ。
 どんな作品でも授業として使えなければいけないのだから。
 でもやっぱり、なんかいい作品ないかな?
 結構条件厳しい。
 やたらと普段の会話が多いものだと分かりにくい、関西弁など方言が入っててもだめ、ゆっくりしゃべっているほうがいいし(今の役者ってホントに早口。)あまり心理描写が複雑なものも嫌がられる。
 生徒の中には、
「中国の映画で、日本語の吹き替えがあって、字幕は北京語が出てくる作品ないですか?」
 って言われたけど、あるわけないって!!!
 需要があまりにも狭すぎだもん、それじゃ。