私は物事を客観的にみる事が出来るんです!
後、あなたとは違うんです!!
でしたでしょうか。
福田首相が政権を投げ出したときの記者会見でこう発言したのだとか。
仮にも一国の首相の言葉とは思えませんね。
今時、中学生だってもっと気の利いたこと言えるでしょうから。
毎日新聞に作家の野坂昭如さんが連載している『七転び八起き』を読むのが週に一度の楽しみです。
日曜日の読み物よりもこちらの方がずっと好きなのです。
今回は首相退陣について書かれていました。
客観的に物事をとらえることなんて人間には出来ない、これは福田さんが記者会見での発言に対するものなのでしょう。
ついでに言うと、あなたとは違うって言ってましたが、むしろ貴方と同じ人を探す方のが難しいでしょうね。
人間だからというわけではなく、どんなに切羽つまった事態でも、事故があっても、他人事のように(実際は他人事なんでしょうけど)語っている、まるで、そう大変だね、でもま、私には関係ないけどさって言っているようなあの態度を見ていれば、そりゃあんたとは違うよって言いたくもなるでしょう。
客観的に見たり考えたりすることは事実上不可能でしょう。
だって客観的に見ている、考えていると判断しているのは、自分、つまり主観的なものが絶対に入っているのですから。
個人の枠を抜けて純粋に客観的に判断できるのはファンタジーの住人ぐらいでしょう。いわゆる神様っていうやつですね。
ではなんで人に出来もしない客観なんて言葉があるのか。
言葉は必要とされるから存在するわけでして。
まぁ、他人に自分の考えをもっともらしい口実付けて押しつけるのに使うのでしょうね。
自分一人の考えであったり、自分の利益のためにやっていることに対して、他のみんなも同じ考えだとか、みんなのためにやっているんだよって事を言いたい時に客観という言葉が役に立つのでしょう。
子供の言うみんなも持っいる、みんなもやっているよっていう類の言い訳と同じですね。
いかに日本の政治家が子供じみてて、幼稚かという事がよく分かります。
でもって上に立つ人間のそんな幼稚さが日本に蔓延しつつあり、日本という国が色々な面において、幼稚化しているんですけどね。
ま、そーゆーのを反面教師にして、自分はそうはならないよう気をつけたいものです。
未だに詰まらないことにムキになって言い返すなんてしていますから。
絶対無くす必要は無いけど、もう少し控えてもいいかも。