薄れゆく境界
語学の授業で重たい大きな辞書を片手に、なんてのは今は昔の話。
今は殆どの生徒が電子辞書を使っています。
でも授業中にどう見ても辞書でないものを使っている学生がいたんです。
任天堂のゲーム機でした。
コラコラコラと注意しようとしたところ、なんとこの任天堂の携帯ゲーム機、ゲームだけではなく、辞書のカセットを差し込めば電子辞書にもなるのだとか。
おまけにタッチペンなるもので画面に漢字を書くと、その意味も検索出来るのです。
読み方が分からない漢字は、画面に書いて調べるんですって。
電子辞書よりも便利かもなのです。
ま、今は一つの道具に一つの機能しか無いものなんて物の方が少ないですからね。
特に電池を使うものは。
多機能であることで他との差別化をはかり、売りの文句、アピールポイントにするのですから。
携帯なんかいい例でしょうね。
色々な機能があってでもその全ての機能を使っている人は少ないでしょうね。
私も電話とメール、電卓ぐらいかな?写真も使わないし、テレビも見ないし、音楽も別にって感じですし。
多機能だと売れる、そうしなければ売れないっていうのもね。
世の中いらないものばっかり、で、本当に自分が欲しいモノっていうのが見つからない、もしくは自分が何が欲しいのか分からないって人が多いのかな?
ま、消費者っていうのはさ、何が嫌であり、気に入らないのかは知っているけど、じゃあ何がいいのか?なんであれば気にいるのか、何が欲しいのかは自分では分かってないんですよね。
それを目の前に見せれば、ああこれだよ、これこれ、こんなのが欲しかったんだよって分かるんですが。