フユカ
台所でネットに接続してメールチェックをしていました。
来ているのは相変わらずスパムばっかり。
片っぱしから迷惑メールに登録しているのですがちっとも減らないんです。
そのスパムメールのように消しても消してもまた今日も奴の来る音が聞こえてきました。
深夜なのでもう既に暖房は切ってありますから、家中、特に足元は冷蔵庫のように冷え切っています。
今この家で暖かい場所は布団の中くらいなものでしょう。
にもかかわらずさっきから耳障りな音がしているのです。
この音、夏だったら分かるのですが、今は冬、しかもこの寒い部屋の中で何で???って思いました。
さっきから『蚊』が私の周りを飛んでいるのです。
あの耳障りな翅の音。
日本の夏はあの暑さと蚊がいるのが嫌なのですが、今時の日本の蚊は冬でも平気で飛んでいるのですね。
俳句や短歌などでは冬の虫というのは儚さを表現しているものです。
例えば
冬蜂の 死に所なく 歩きけり
村上鬼城
のように。
何となく物悲しさ漂わせていますがこれが冬の蚊、フユカになりますともう叩くしかないという所まできてしまいます。
自然を大切にという考えに反対はしませんが、一方で蚊だったら別に絶滅してもいいんじゃないかな、なんて思うのも事実。
それにしても本気で冬を越すつもりなのでしょうか?
蚊が飛んでいたのは今日だけの話ではないのですから。
血いっぱい吸って、命のリレーを春、もしくは夏までやっていくのかな?
真冬こらえて春開く、姿、真白な花になろう
って歌にあるように。
でも長くつらい冬を越えて春を謳歌するように飛び立ったとしても、もしそれが蚊だったらと思うと…
即刻サーチ&デストロイの運命でしょう。
これって差別かな?偏見かな?カナカナ??