闘い済んで日は暮れて〜ウインブルドン試合後

 センターコートでの試合全てが終了。
 風は冷たいですが、火照った身体には、かえって気持ち良いくらいでした。
 拍手しすぎで手もジンジン痛んでいます。
 興奮いまだに冷めやらぬ中、なんだかこのまま帰ってしまうのが勿体無いような気分。
 どうせ今出ても出口付近は人で込み合ってますし。
 他のコートでの試合もほぼ終わっていましたので、買い物することに。 
 これも楽しみの一つなのです。
 
 ここでしか買えない公認のグッズがいっぱいです。
 もっとも今ではHPからでも買えるらしいのですが。
 今回の戦利品…
 
 ありそうで中々普段見ない(それとも私が気付いていないだけ?)ウインブルドンDVD。
 私の好きな選手の試合が収録されているとのことで購入。
 もしその選手の全ての試合を収めたDVDボックスなんて出ていたら買ってしまっていたかも、と思うと冷や汗ものです。
 
 キーホルダー。
 ロゴが入るだけでどうしてこうもお値段高くなるのやら。でもつい買ってしまうのです。
 開催年の刺繍されたテディベアもあるのですが、小さいのにしました。
 他にもTシャツやキャップ、傘、そしてテニス用品、スポーツ用品色々揃っていました。
 中には£250というお値段のテニスラケットまで売っていました。
 ここでわざわざ買う人なんて、まずいないでしょうからディスプレイ用なのでしょうけど。
 そしてもう一つ。
 
 ネットメジャーです。
 エンブレムの入ったプレートの裏にフックがあって、ネットに引っ掛けます。
 テニスボールの形をした錘までの長さが、ネットの高さということだそうです。
 私はテニス観るのは好きですが実際にやることはありませんから、ま、必要ないといえばそれまでですが。
 それに実際の試合ではこれではなく、緑色に塗られた棒を使ってネットの高さをチェックしていましたし。
 
 ですが、このネットの高さにいくつものボールが阻まれ、越えられなかったり、又は予想外の軌道を作ったボールに不意を付かれたりと試合を熱く、そして面白くしているのだなと思ったらつい衝動で買ってしまいました。
 本当に大した高さではないのですが、ネット間際の攻防、ネットの高さが味方になったり敵になったりという展開を沢山観ました。
 ネット間際で繰り広げられるラリー。
 ボールへの執念が加熱し、密度がどんどん濃くなり弾けそうになっていく、その時、少しでも勝利への執念が薄まってしまうと、(例えば、これはもう決まった、捕った!!って感じで違う感情が入ってしまったりといった感じでしょうか)勝利はたちまち零れ落ち、そしてコートの外にボールが弾き出されて。
 一瞬のタイムラグの後、観客からも様々な感情が入り混じったため息が漏れ、そして湧き上がる拍手。
 このネットメジャーを見る度に、そんな興奮を思い出すのでしょう。
 
 会場を出てサウスフィールドの駅まで歩きました。
 バスは出ているのですが、大会中はオイスターカードは使えず、別料金というセコイことしてますから。
 道沿いにストールが出ていて、ドリンクやスナックを売っていたり、ウインブルドンの文字の入ったグッズが売っているのですが、どう見ても、いえ見る間でもなく非公認です。似非です、コピーですらなく。
 ホント私が言うのもなんですが、どれもこれも知性とセンスにさよならしてしまったような物ばかりですから。
 ま、この大会期間中にしか出来ない商売でしょうけど。
 間違ってもファンは買わないのではと思っていたら…
 

 …いました。
 どこかの家族連れでした。