因果応報

 今日も今日とて今日もかなってね。
 どの新聞を見てもトップ記事はやはり米国の大学で起きた銃乱射事件。
 どうしてこんな事が出来るのかと思えるくらい悲愴な事件ですから。
 銃社会アメリカを物語っている事件とも言えましょう。
 一部の新聞では韓国人が犯人だったとか、アジア人がどうとか、マスコミの対応に中国政府が抗議なんてあります。
 犯人の人間像について細かく列挙しているものもありました。
 動機にについて色々憶測予測、空想妄想していたり。
 いずれにしてもそんなことはが些事な事です。犯人が誰で何処の国の人間なのか、等と言った事はどうでもいいことなのにね。
 肝心なのは、こんな事件はアメリカ以外では起こり得ないだろうと言うことです。
 もし犯人の韓国人が、アメリカではなく韓国の大学に通っていたら、恐らくそこで同じ事件を起こしたとは思えませんから。
 誰でも人を簡単に殺せるようにと銃を沢山作ったり、様々な武器を作って海外に大量に売りさばき、更に売り上げ数字を伸ばすためにでっち上げの口実を元に戦争を始めて、正義を唱えながら虐殺してまわることに誇りを持っている国なのですから。本当にアメリカほど正義を愛する国はないでしょう。
 
 国ぐるみで戦争業を営んで、これまでも敵だけではなく自分たちの味方をも正義の名の下に沢山殺してきたことでしょう。
 だって敵であれ味方であれ、死体の数の分だけ武器の売り上げになり儲かるのですから。で、そのお金でまた武器が作れるのですし。
 今回の事件もそんなアメリカ社会ではありふれた出来事の一つに過ぎないと言えます。
 
 銃を作る者は、自分たちの作った銃口の向く先はいつだって自分たち以外の人間と思っているのでしょう。 
 でもその銃口から発射された弾が自分をすり抜けて、自分の大切な人間に当たるかもしれない、なんてことも想像出来ないのでしょうね。
 今回の事件にしても殺された32人の被害者は殆どが武器製造とは無関係の人達でしょうから。
 自分の作った銃で今日も自分とは無関係の人間が殺されていると分かっている。
 でも武器製造業に携わっている社員は今日も武器を造るでしょう、それが仕事なのですから。
 それが会社、企業というもののあり方なのですから。
 こんな国だからこそ、起こり得るべくして起こった事件ではないでしょうか。
 
 もしアメリカ以外の国でこの事件が起きていたら私はきっと驚いていたでしょう。
 でもアメリカの大学でとあったので。むしろ過剰に反応している周囲の人達の方が心配です。
 スーパーで買い物をしていたらレジの人に
 「あなたは韓国人なの?」
 って聞かれるし。渡英してこれまで聞かれたことなんて殆ど無かったのに。
 
 もっとも今回の事もしばらくしたら、被害者やその関係者以外の人間からは忘れ去られて、風化していく出来事なんだろうなって思いました。
 因果応報。
 この理からはたとえアメリカであっても、どんなに強大な力があっても逃れる術は無いのです。