クリスマスキャロルが聴こえる頃に

 去年の今頃に思っていました。
 次にクリスマスキャロルが聴こえる頃、自分は一体何処で何をしているのだろうと。
 答えは、同じ場所でクリスマスキャロルを聴いていました。
 話しが前後してしまいますが、12月24日にウエストミンスター大聖堂にクリスマスキャロルを聴きに行ってきました。
 去年に続き二回目となりますが、やはり今日だけの俄かクリスチャンの私でも中に入って聖堂内に響き渡る歌声に包まれますと、自然と厳かな気持ちになってくるから不思議です。
 周りにある調度品や装飾品も雰囲気作りに一役買っているからかもしれませんが。
 
 
 
 過ぎた時間って言うのはいつだって、振り返ればあっという間、としか言いようがなく、なんだかさ、やけに切ないじゃんといった感じです。
 この一年で自分がどれだけ変われたか、成長できたかなんて考えるのはこの時期限定のイベント見たくなってしまってます。
 
 でも微々たる変化ではあっても今はそれをいかに持続させるかの方が、ずっと大切なので。
 やっとここまで来れたのですし、まだまだこれからもこの道を進んでいきたいので。
 どんなに傍目で見ててみっともなく、あがいている様にしか見えないとしても。
 そんな思いでいあたからでしょうか、帰りに見上げたビッグベンはなんだか、いつにも増してやけに綺麗に目に映ってました。
 それとも死期が近いのか…って、んな訳ないですね。
 
 でも本当に綺麗でした。
 いつだって嫌になるくらい、憎らしくなるくらい融通利かず正確無比で、無理やりにでも何かを終わらせ、そして強引にでも何かを始める。 
 気づいたときはいつだって遅くて、慌てて取り戻そうとしても絶対に届かない。
 そして知らぬ間に取り返しのつかない所にまで追い詰める。
 それが時間。
 そんな時間を告げるこの時計が、今夜は本当に綺麗でした。