あの日の事は空の色からワインの酸っぱさまではっきり覚えている。

 ロンドンにいる友人から写真付きのメールが届きました。
 結婚して2周年のお祝いをしたとかで、その時の写真でした。
 思い出しました。
 二年前のロンドンでの結婚式に私も招待していただいたんでした。
 二人の写真を撮りながら、私自身もなんだか感無量になって涙ぐみそうになったのを思い出しました。
 
 そして友人が子供を出産したときも、写真撮らせてもらいに、二人の新居に遊びに行きました。
 その時に子供を抱かせてもらったのですが、本当に小さくて、こんなに小さい身体の中にも命が宿って、そして生きていこうと、大きくなろうとしているのだなって思ったら、もうその小さな命の前にただ、ただ奇跡という言葉しか浮かびませんでした。
 あ〜もう涙出そうって感じでした。
 片手で持ちあげられるくらいの体重でしたが、本当に何よりも重く、私の手の平の中に残してくれた、あのずっしりと感触は今でも忘れずに確かに残しています。
 送られてきた写真を見るとその子供もかなり大きくなって。
 母となった友人が両手でしっかりと抱っこしていました。
 命を未来を抱きしめているんですね、つまり。
 
 お幸せに、最大級のエゴでもって願っています。
 ま、幸せになるのに神様なんか必要ないんだけどさ。