誰かがいなくなった日

 トーキングニュースペーパー-目の不自由な方への新聞作り-
へ参加してきました。
 担当は返却テープのクリーニングと返却者、送付者の記録
そしてダビングです。
 大分慣れてきましたがそういうときが一番ミスしやすいのは
経験で嫌というほど分かっていますので兎に角慎重に。
 ふとあるカードで手が止まりました。
 赤い字でDISCASEの文字
 一緒に作業をしているマーガレットに
「これは?」
 と聞いたら
「これはもういいの。彼女、昨年亡くなったから」
 diedの言葉だけがやけにはっきり聞き取れました。
 直接会ったことどころか間接的にも知る機会はありませんでした。
 ただ紙の上の記録でしかない人ではあったのですが。
 なんだか
 ここのスタッフにとっては勿論初めてのことではないでしょうから
マーガレットも淡々と事務処理をしました。
 亡くなった人の為に出来ることはなくただ今を生きそして
この新聞を待ていてくれる人の為にこれからも作り続けるのでしょう。
 そこに多くの人の繋がりを持ちながら。